上武国境(埼玉) 二子山(1165.8m) 2020年12月26日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 7:03 林道−−7:09 980m鞍部−−7:43 二子山−−8:00 980m鞍部−−8:03 林道

場所埼玉県秩父郡小鹿野町
年月日2020年12月26日 日帰り
天候
山行種類一般登山
交通手段マイカー
駐車場登山口付近に駐車場あり
登山道の有無あり
籔の有無無し
危険個所の有無一般コースなら無し。上級者コースは岩場の鎖が取り外されフリーで登るが、凸凹が多くピッチが細かく分かれ岩場は垂直ではなく比較的傾斜が緩いために岩に慣れた人なら楽しめるレベル。上級者コースは登りに使うのが得策。
山頂の展望岩峰のてっぺんのため大展望
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コメント石灰岩の岩峰としてこの界隈では有名どころの山。下山後、クライミングのパーティーが複数登っていった人気の山。名前の通り西岳/東岳の2つのピークを持ち西岳が最高点。西岳には一般コースと上級者コースの2コースがあり、普通に歩くと岩壁北を巻く一般コースに自然に導かれる。上級者コースは岩壁基部で左に上がる道だが案内は無い。上級者ルートは目印が少なく岩壁取付きがどこなのか分かりにくいが、取付きさえ分れば登攀ルートはすぐに分かる。技術的に難しいところは無く楽しめる岩登りであった




登山口近くの駐車余地。これとは別に広い駐車場あり 登山口
登山者数カウント用の機械式手動カウンタ 980m鞍部。ここで西岳(山頂)/東岳分岐
岩場の注意喚起 この案内図でおよそのルートが判明
東岳への道 西岳への道。やや北を巻いて上がっていく
岩壁直下に到着 一般コーストは岩壁基部を右へ
上級者コースは左へ上がる。案内標識無し 岩壁基部。目印が無く取り付きが分かりにくい
以前は鎖があったが外したとのこと 鎖を固定していた金具が残っている
1ピッチ目。凸凹多く快適に上がれる 2ピッチ目も楽しい。ピッチが細かく分かれているので登りやすい
3ピッチ目。上級者ルートの岩はどこも凸凹が多く足場に困らない 4ピッチ目。石灰岩だからかルート上の浮石皆無
最後の5ピッチ目 ここまで上がれば危険個所は終了
岩に不慣れなら上級者コースは下りで使うべきではない 木の向こうが1160m峰
1160m峰からの南〜西〜北の展望(クリックで拡大)。三角点峰より高いように思えた
1160m峰から東の展望
1160m峰から見た三角点峰方面。やっぱ低く見える 僅かに昨夜の雪が残っていた
一般コースが稜線で合流 一般コース。北斜面を下っている
二子山山頂(三角点峰) 二子山から西を見ている
二子山からの360度パノラマ展望写真(クリックで拡大)
二子山から見た筑波山 下山は一般コースへ
一般コースも全く岩が無いわけではないが危険は少ない 岩壁基部以降は岩は無い
駐車箇所到着。この後、岩屋さん等が出発していった


・二子山は遠くから見ても顕著な2つの岩峰ですぐに分かる山。この界隈は石灰岩が多いようで、お隣の叶山、やや離れているが尾根続きの白石山は石灰岩の採掘地になっている。この2山は正式な登山道は無いが二子山は登山道がある有名どころである。

・名前の通り西岳/東岳の2つのピークを持つが最高点は三角点のある西岳である。両者を結ぶ鞍部から振り分けるように登山道があり、鞍部直下まで林道が通じているので短時間で登ることが可能。ただし、見た目通りの岩山なので簡単に登れるかどうかは不明。まあ、一般登山道があってたくさんの人が登っているので大丈夫だろう。

・二子山は上武国境から僅かに埼玉側に飛び出していて登山口も埼玉側にあるので、上野村から国道299号線で志賀坂トンネルを抜けて小鹿野に入る。この日は冬型が強く長野県内では広範囲に雪が降っており、県境を越えて群馬に入ってもしばらくは雪が降り続いて内山トンネル周辺では国道でも路面が真っ白になっていた。下仁田市街では雪は降っていなかったが湯の沢トンネル付近では雪が舞っており、二子山登山口へ繋がる林道を上がっていくと再び雪が舞いだした。岩山に雪が付いた状態ではさすがにヤバそうで雪の状態が気になったが、幸いにして積もるほどは降らなかった。しかし埼玉まで雪雲が流れ込むとは思わなかった。

・二子山登山口付近には広い駐車場があるが、まだ暗い早朝なので無人。土曜日で混雑するかもしれないので少し離れた路肩に駐車して朝飯を食って出発。周囲はすっかり明るくなっていた。

・久しぶりに一級の登山道を歩く。すぐに980m鞍部に到着。ここには西岳山頂へ至るルート図が出ていて、上級者コースと一般コースがあるとのこと。鞍部には滑落注意の看板が出ていて気軽に上級者コースへ入るなと言う雰囲気が感じられる。どうするかは行ってみて考えよう。

・東岳へは既に登山者が登っているようで熊避け鈴の音が聞こえている。私は西岳へ。最初は植林斜面を登り、巨大な岩壁の基部に到着すると登山道は岩壁基部北側を巻き気味に上がっていく。それとは反対に岩壁基部を南に登る道があり目印も付いているが案内標識等は無い。これが上級者コースなのか岩屋さんのアプローチ道なのか不明だが、鞍部の絵地図からしておそらく上級者コースだろう。

・さてここで考える。上級者コースへ行くか一般コースを進むか。上級者コースは岩場だと思われるので登りの方が安全度が高いのは確実で、もし利用するなら登りで使って下りは一般コースがいい。しかし普通に登れるのだろうか? 一応、ここも一般登山道の範疇のはずなので上級者コースへ進むことにした。

・小さな尾根を回り込むと土の地面はここで終わって全面が石灰岩の岩壁帯に変わる。ここには「設置していた鎖は撤去したので注して登るように」との看板が出ていた。以前は鎖があったが不評だったとのこと。こんな例は聞いたことがない。鎖を固定していた金具だけが残されていた。

・この先には目印が無く、どう登ればいいのか分からなかった。最初は細く短い踏跡が延びる左の岩を登るのかと思ったが、岩には人が登ったような痕跡が見られない。岩の様子をよ〜く見ると正面から右斜めに上がる凸凹の多い僅かなバンド状の筋があり、ここは明らかに人が踏んだ跡があったし容易に登れるルートだ。目印が無いのはこのくらいの判断ができない登山者は上級者コースは登るなということか。

・当然のことではあるが、上級者コースと言ってもわざわざ難しいルート設定になっているわけではなく、岩の弱点を突いた登りやすいルートになっていた。もっとも助かるのは岩の表面の凸凹が多くてホールド、スタンスに困らないことだ。また、途中に安全地帯が無い長い岩壁ではなく、ピッチが細かく切れているのもいい。さらには垂直の壁ではなく少し傾斜が緩いのも高度感を減少させる要因だ。おまけに浮石は皆無で落石の心配もない。少なくとも天丸山の岩壁よりは危険度が低く、緊張感よりも楽しい気持ちの方がずっと大きかった。岩に慣れた人なら確かに鎖は不要だろう。

・数ピッチの岩場を登り切って低い灌木が生い茂る斜面に変わると傾斜が緩んで安全地帯に入る。ここには「危険を感じたら引き返す勇気を」との警告看板あり。危険地帯は登りで使うのが鉄則だが、それを知らない人が結構いるようだ。

・少し岩っぽいが低灌木に覆われた尾根を進んでピークに出ると山頂東側の1160m峰に到着。西には二子山山頂が見えているが、感覚的には今いる1160m峰の方が高いように思えた。ここは岩尾根のてっぺんなので展望は良好。

・ここから山頂まで石灰岩の痩せ尾根を進む。明瞭な道があり小鞍部で一般コースが合流した。帰りはこちらを下ることにしてまずは山頂へ。途中で大岩の左を回り込む鎖がかかった箇所があり、ここだけは足元が切れ落ちてちょっと緊張したが、技術的に難しいということはない。登山道のうち稜線の僅かに北側で日影の部分は昨夜の雪が僅かに残っていたが、それ以外に雪は見えなかった。

・その後は緊張するような地形は無く二子山山頂に到着。ここも石灰岩の尾根の一角で西側は急激に落ち込んでいる肩のような場所だった。ここも邪魔するものが無く展望良好。

・帰りは一般コースを下る。岩尾根の北側の自然林に覆われた斜面をトラバースするように付けられていて、全く岩が登場しないわけではないが、あからさまな岩登りは不要であった。確かにこれは一般向けだ。

・980m鞍部から駐車箇所へ直接下った。次の山への移動準備をしていると次々と岩屋さんらしき人が上がっていった。また、登山準備をしている人たちも。やはりここは人気の山であった。

 

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